終活中毒 秋吉理香子
全237ページ。
2〜3時間でサクサク読める、4編構成の短編集。
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1. SDGsな終活
余命わずかな女性を見つけて、結婚し、看取り、遺産を搾取していた男。理想通りの結婚をしたつもりが…やっぱり悪いことをしてはいけませんね。
2. 最後の終活
私的にはこのお話が一番心に残りました。 妻に先立たれた、まだら認知症の総一郎。一人息子の浩未とのやりとりで「まさか…」と嫌な想像を掻き立たせる展開。
「どんな息子でもいい。生きてさえいてくれれば。」と初心にかえれて、最後はホッとしました。
3. 小説家の終活
過去に売れっ子だったけれど、今は鳴かず飛ばずの神崎美奈子。ライバル関係にあった花菱あやめが亡くなった。形見分けで持ち帰ったワープロに小説が保存されていることに気づく。読んでみたらあまりにも素晴らしい出来栄えで「自分の名前で発表してしまおうか?」と考えてしまう…
4. お笑いの死神
売れないお笑い芸人が余命宣告を受けて、最後にお笑いグランプリのPー1で優勝する夢を叶えるために奮闘する。
お正月休みが10日間もあって、ほんの少し念入りにお掃除した後は、心ゆくまで積ん読消化。至福の時間。たまりませんねぇ。
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