書店員のひとり向上委員会

本の感想やダイエットなど

「ミチルさん、今日も上機嫌」 原田ひ香

若い頃のバブル時代に、異性でも就活でもチヤホヤされて、勘違いしたまま45歳になってしまったミチル。

静かに現実を受け止めていく物語。

 

 

う〜ん………

今、思い浮かべると、誰でも大なり小なり、バブルの恩恵は受けていたのかもね。

 

今でこそ、公務員は人気職業ランキング上位だけど、私が就活していた頃、公務員になりたい人なんていなかった。

それだけ時代が変わった、ってことだねぇ…

 

 

「ミチルさん、今日も上機嫌」の主人公、ミチルは、思いっきりバブル時代を謳歌してきた女性。

(「あれはバブルで正常ではなかった」と後になって分かることで、当時はそんなこと分かっていない)

 

歳をとるにつれ、男性からの扱いが悪くなり、レジのパートすら落ちてしまう事態に

「あれっ?あれっ?おかしいな?」と思いつつ、粛々と現実を受け入れていきます。

元々、勝ち癖がついているためか、それなりにいい人たちと縁します。

 

「ミチルは、今の時代、今の自分の身の丈に合った人生を歩んでいきそう…」と想像できる終わり方。

 

 

 

私の知り合いにもいたなぁ…

時代が変わった、というよりも、自分自身を客観的に正しく評価できないんだと思う。

いい思いは忘れられない、忘れたくない…のかな?