【嗤う淑女 中山七里】
「最後まで一気読みの小説シリーズ」
悪女が主人公の小説が読みたい!
イヤミス読みたい!
人におすすめ
サクッと冒頭
貧血で休みがちになってからクラスでいじめられていた野々宮恭子。
母方の従姉妹・蒲生美智留が転校してきたことによって運命が変わる。
美智留は恭子に代わって自らがターゲットとなる。
艶然と笑いながら陰でいじめの首謀者を見事にやりこめた。
さらに美智留は、再生不良性貧血で倒れた恭子の骨髄移植ドナーを自ら申し出る。そして移植は成功。
感謝と尊敬の念で美智留から片時も離れなくなった恭子。
ある日、美智留から自宅に招待された。美智留が実父の典雄から暴力と性的虐待を受けていることを知る。助けを求められた恭子はー
時は流れて美智留は野々宮家と同居することに。
そして
野々宮家は美智留に翻弄されていく…
悪女の話は大好物だけど凄すぎる…
自分の手は汚さず、持って生まれた美貌と、頭のよさと、人たらしの才能で、邪魔者を排除していく。
鷺沼紗代という銀行員が億単位の金を架空口座を使って横領したうえに駅のホームから身を投げて自殺した事件で、鷺沼のバッグから出てきた名刺に“蒲生美智留”の名前があり、横領された金も2億円以上がいまだ不明。
名古屋港で起こった車の転落事件。この事件は妻の古巻佳恵が夫の登志雄に3億もの生命保険をかけたうえで、事故にみせかけて殺した容疑がかけられたのだが、この事件にも生活プランナーとして美智留が絡んでいる。
美智留の名前が、怪しげに浮上している数件の不可解な事件で、やっと証拠が見つかった。
美智留は弁護士を呼ぶ権利を主張。そしてやってきたのはなぜか、債務整理専門で刑事事件はほとんど経験がない宝来兼人弁護士だった。
美智留は、なぜこの弁護士を選んだか?
裁判は無罪を主張して進んでいく。
中学生の時、美智留が恭子の骨髄移植ドナーになったことが、最後の最後で意味をもつ。
中学生だった美智留がここまで考えてドナーになったのか?
やっと、ドナーになった甲斐あって
チャンスが訪れたのか…
育った環境で歪んでしまったレベルではない。
生まれもったサイコキラー。
ファンタジーの話は現実離れすぎて
ありそうな話が好きだけど
美智留みたいな人は存在してほしくない。
【ふたたび嗤う淑女 中山七里】
hitomin-room.hatenablog.com